重厚な旋律に舞い、世界で彼女しかできないジャンプを決めた浅田真央選手。誰をも魅了するすばらしい演技が銀メダルをもたらした。
金メダルに輝いた韓国の金妍児(キム・ヨナ)選手は、しなやかな滑りと豊かな表現力で世界最高得点の完璧(かんぺき)さだった。
五輪の長い歴史の中でも欧米勢の独壇場だった女子フィギュアで、アジア勢が2人表彰台に立ったのは初めてのことだ。
2人の19歳を心からたたえたい。
いずれも4年前からすでに世界の一線にいたが、トリノ五輪には若すぎて出られなかった。それ以来、お互いの存在を刺激にして成長してきた。ともに外国人コーチに学び、異文化からさまざまなものを吸収した。隣り合う日韓の2人がこの種目の水準を引っ張ってきた。
4位には両親が日本人の米国代表・長洲未来選手、5位には安藤美姫選手が入った。上位5人中にアジア系が4人である。男子フィギュアのシングルでは高橋大輔選手が銅メダル。ペアでは中国が初の金と、銀もとった。
銀盤に、アジアの色鮮やかな華が咲き競ったかのようである。
まもなく閉幕を迎えるバンクーバー五輪では、他競技でもアジアからの風が吹き抜けている。
スピードスケートの男子500メートルは韓国選手が優勝、長島圭一郎、加藤条治両選手が銀、銅を獲得した。女子500メートルも韓国選手が金。ショートトラックは韓国、中国が席巻している。韓国、中国は全体のメダル獲得数でも上位に進出し、欧米中心だった冬季五輪の世界は様変わりした。
1986年に日本が札幌で初めて開いた冬季アジア大会が、アジアの冬のスポーツ熱に火をつけた。冬季アジア大会はその後、日本、中国、韓国で開かれている。
韓国のスピード選手は日本選手をお手本にしてきた。逆に、ショートトラックの日本チームは韓国人の五輪メダリストをコーチに招く時代になった。中国も各競技に、韓国などから積極的にコーチを招いている。
国境を越えて行き交う選手や指導者が、互いの技を高めあった。そこに地域の経済発展が重なり、冬季スポーツでのアジアの台頭を生んだといえる。
韓国はソウル郊外に1年中使える各競技の練習施設を持ち、巨大財閥が資金面で支えている。競技者が東北出身に限られていた中国は、各地にスキー場やスケート場をつくってきた。初出場で優勝候補にも挙げられたカーリングにまで、すそ野は広がった。
身近な国とフェアに競い、学び合う中でアジア全体のレベルが上がり、その結果、世界でのアジアの存在感が増していく。スポーツから学び取るべきことは、実に深い。
「日本」が「アジア」に置き換えられただけで、アサヒが攻撃するナンタラ主義者と発想が同じなんで笑った。日比谷焼き討ち事件を煽り、「神風旗」でも煽り、って感覚が隠そうとしても変わってないんだろうなぁ。スポーツで八紘一宇か?
五輪を観ていないんだけど、浅田真央さんはすごいなぁと思ったけど、彼女がベースにしてきた場所やコーチがってことを考えると日本がどうこうって文脈になるのはなんだか変な気がするんだけどな。それ言っちゃうと、オリンピックはって話になりそうなんだけど、同じ流れでワールドカップにも触れなきゃならなくなるのでやめる。
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