09/02/2010

「ひき肉」って言わないなぁ




 煮抜き、五目ずし、関東炊(かんとだ)き……。「食」に関する関西ことばが日常生活から急速に姿を消している。武庫川女子大学言語文化研究所(兵庫県西宮市)の岸本千秋助手(44)の調査でわかった。「まずい」を意味する「もみない・あじない」は絶滅寸前だ。
 調査は2008年11~12月、武庫川女子大の学生124人と、同研究所に普段から協力している一般の20~60代の158人を対象にアンケート方式で実施。関西とそれ以外の地域で異なる呼び名を持つ「食」に関する言葉を並べ、どちらをよく使うか選んでもらった。一般の回答者には、子どもの頃どちらを使っていたかも答えてもらった。
 その結果、60代以上のほぼ半数かそれ以上が子どもの頃に使っていた「なんば」「ごんぼ」「関東炊き」「ばらずし・五目ずし」という単語が、それぞれ「トウモロコシ」「ゴボウ」「おでん」「ちらしずし」に変わっていた。学生は、これら四つの関西ことばを使う割合が1割に満たなかった。「もみない・あじない」は30代以下でほぼ消滅。「煮抜き」(ゆで卵)も50代以下ではほとんど使われなくなっていた。
 「かしわ」「お造り」は学生の1~2割が今も使うと答えたが、すべての世代で「鶏肉」「お刺し身」を使う割合が拡大。60代でも「鶏肉」「お刺し身」が5割を超えていた。
 地方の言葉が消える背景としてテレビの影響が指摘されている。岸本助手は「テレビ世代が親となり、子世代へ伝承する言葉として認識されていない」と、関西ことばの衰退が加速していると指摘する。
 一方で西日本を中心に使われる「ミンチ」は、40代以上で子どもの頃より使う人が増え、「ひき肉」を上回った。学生の間でもほぼ半々と健闘している。岸本助手は「かつて関西で肉と言えば牛肉を指したことから、豚や鶏を『肉』と呼ばないよう英語から採り入れられたといわれる。外来語の持つ新しそうな印象のために生き残ったのかもしれない」と話す。(吉野太一郎)


 小学校の頃の給食では「関東炊き」って言っていたけど、家では「おでん」だったなぁ。「煮抜き」は母が言っていたのは聞いたことはあるけど、他では聞いたことがない。誰だったか「ミヌキ」って言ってる人がいたけど、アレって勘違いなのかそれとも別にルーツを持つ言い方なんだろうか?
 「もみない・あじない」、「なんば」なんかは、この記事で知ったんだけど、他は普通に使ってる。アレって若い人には通じてないのかな?
 こういった地元の言葉の消滅を寂しく感じると共に、訳の分かんない「関西弁」が幅をきかす状況にもうんざりしてる。
 テレビが東京発信の情報の比重を増している(東京ネットで「県民性」とか語ってんじゃねぇ)目下の状況ではその影響も大きいんだろうなぁ。
 で、岸本さんの調査はアンケートの結果紹介のみだったんだろうか?この調査を紹介したメディアの側はどんな感想や考えを抱いたんだろう?

0 件のコメント: