このグラフ、就職率のスケール表示に関してこの人が飛んで来そうだって思った。
自殺の統計(自殺対策@内閣府)辺りで、数字だけ拾ってみると、1998に急増した自殺数全体は、2002年まで減少していくものの、2003年から増加しその後あまり変化はない。(統計は2010年まで)
で、このテーマに関しては人口の推移やら人口動態、さらには統計の取り方の推移まで考慮に入れてこそしっかりとした議論になることを断っておいた上で感想を記しておく。
読売の記事によると、
警察庁は、06年の自殺対策基本法施行を受け、翌07年から自殺者の原因を遺書や生前のメモなどから詳しく分析。10~20歳代の自殺者で就活が原因と見なされたケースは、07年は60人だったが、08年には91人に急増。毎年、男性が8~9割を占め、昨年は、特に学生が52人と07年の3・2倍に増えた。とあるので、「就職活動による自殺者」が増加しているのは間違いないとして、全体数が変わらないので、減少している自殺理由もあるんだろうけど、それは分からない。
わからないことは立ち入らないとして、昨今の状況を鑑みて統計の自殺動機を眺めてみると、こういった浮動する自殺の動機ってデュルケームが『自殺論』で示した「アノミー的自殺」なんじゃないのかって思った。
だとすると、「自殺の動機」の語彙が一つ増えたということを読売の記事が示しているのかもしれない。
2003年から全体数はあまり変化していないといったものの、自殺者数は多いし問題であることは変わらない。ただ、それの理由を就活の失敗などの単独の語彙に求め、自殺者本人のパーソナリティーの問題だけに問題が矮小化していくことを危惧する。
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